ある時点の各勘定科目の残高というのは、会社創立以来その時点までの各勘定科目の入りと出をすべて足し引きして累計したものです。
ダムの貯水量がダム建設以来の水の入りと出の累積量であるのと同じです。
したがって、ここに現れる利益はある年の利益ではなく、会社創立から今までの年々の利益の累計額になります(厳密には、税金と配当を払った残りの累計額です)。
上の表でみると、貸借対照表は、会社が、借りたお金と株主が払い込んだお金と自分で稼いだお金を使ってどのような資産を買って持っているのか、という会社の財政状態を示していることが分かります。
貸借対照表の左右の合計は常に一致します。
なぜそうなるのか、この段階ではとりあえず仕訳の実務原則からスタートして簡単な説明をしておきます。
という原則に基づいて行われた仕訳を足しあげると次のような合計表ができます。
左右が同じ金額の仕訳を足しあげたものですから、当然に左右の合計は一致します。
この表の資産、負債などのそれぞれの「増」から「減」を引いてネットの金額(純額)の形に書き換えると次のようになります。
右側と左側は、方程式の右辺と左辺と同じことですから、プラス、マイナスの符号を変えて反対側に移しても、当然に左右の合計は一致します。
ここで、「資産の増一資産の減」は資産の残高を意味します。
バケツに流れ込んだ水の量から流れ出した水の量を引くとバケツに残っている水の量になるのと同じです。
同様に、「負債の増一負債の減=負債の残高」「資本の増一資本の減=資本の残高」であり、そして、「収益の発生一費用の発生=利益」です。
これを使って上の表を書き換えると、となります。
これで、先に示した貸借対照表のかたちが導かれたことが分かります。
資本の残高は先に示した貸借対照表の骨格では資本金と表しています。
上の説明ではまだなんとなく霞がかかったような感じがしていても心配はいりません。
ケーススタディをこつこつとたどっていけば自然にスッキリと分かりますのでこのまま進んでください。
一定期間の収益と費用の流れを示し、その差額として利益を示すのが損益計算書です。
略語の「P/L」という言葉もよく使われます。
現実には、売上高という収益から、商品の仕入れ代や工場でものを製造するのにかかった費用を引いて売上総利益とし、そこから本社で発生した労務費、経費などを引いて営業利益とし、そこからさらに支払利息などを引いて経常利益とする、という具合に費用を段階的に引いていきその都度中間段階の利益を出すという様式が規則で決められています。
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